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「仕事を辞めるべき理由」心に響くメッセージ

最近、自分の人生、仕事はこれでいいんだろうかって悩んでいます。

有り体にいえば仕事にやる気が出ない状態で、「そんなもの甘えだ!」と言われるかもしれません。ですがムリやり自分を奮い立たせてこの仕事にさらに精進するように追い込みたくない、もう一人の自分もいるわけです。それで「人生の意味」的な情報を探し求めてネットをさまよっています。

そんな中、心に響く動画に出会いました。この動画一本で悩みの全てを解決してくれるわけではありませんが、なぜだか少し元気が出ました。

今回はその内容を紹介したいと思います。

スピーカーについて

この動画で話をしているのは、Rob Dialという方です。彼はパフォーマンスを引き出し成功に導くためのコーチングというものを12年以上行っていて、これまでに起業家や営業、NFLのスーパースターも含め、何千人もの人にコーチをしてきた経歴があるそうです。

19歳の頃から12年以上にわたりコーチをしてきたそうですが、この手のカウンセリング的なことって、ある程度いろいろな分野で経験を積み歳を重ねた人でないと務まらないという先入観がありますが、彼は若い頃からこれを専門に行ってきたそうです。結果が出せれば年齢や過去の経歴は問われない、こういうところってすごくアメリカっぽいですよね。

あなたが仕事を辞めるべき理由(和訳文)

ご存知ない方はいないと思いますが、いつの日か、あなたは死にます。自分のやっている仕事が嫌いな仕事ならば、それがいかに人生の無駄であるかをお伝えしたいと思います。ここをみてください。子供時代から10代の間はたくさんの楽しいことがあるでしょう。

そしてだいたいこのあたり、20歳前後で私たちの多くは仕事に就きます。

そして多くの人は65歳で定年退職するでしょう。その後、運がよければ80歳まで生きられるかもしれません。問題はここです。

私たちの人生のほとんどは、働くことに費やされているのです。

最近の民間の調査によると、アメリカの85%の人は自分の仕事を楽しいと思っていないそうです。中国と日本に至っては、この数字は実に94%にも上ります。これっておかしな数字ですよ。ほとんどの人は自分がやりたくないことに人生の大半を費やしているんです。あなたも、自分の人生の大半を嫌いなことをするために費やしたいですか?

もしも定年後のために今を耐えているというのならば、あなたは大事なことを見落としています。世界の人々のうち、65歳まで生きられるのは82%の人だけなのです。もし65歳まで生きていたとしても、その後あなたが生きられる時間は平均で15年だけです。もう一ついっておくと、たった65%の人しか80歳まで生きられません。

だから言います。

週末だけを待ちわびて月曜が来ると憂鬱になる、そんな仕事を続けないでください。自分の仕事が嫌いならば、辞めるのです。お金は別の方法で探せばいいのです。明日の朝、目が覚めた後に自分の生き方を完全に変えてもいいんです。そしてあなたがずっとなりたかった自分になってください。生き方を変えるのに遅すぎるなんてことは決してありません。

私の話を聞いて、あなたはこう思ったかもしれません。

「そんなの非現実的さ。自分には養うべき家族もいるし、それ以外にも・・・」

しかし、私はあなたにこうも考えてもらいたいのです。将来あなたの子供が大きくなって、まさに今のあなたのようになるとしたらどうですか。あなたは自分でもやりたくないイヤな仕事をしています。あなたを見たあなたの子供が将来大きくなったら、どうすると思いますか?あなたと同じことをするのではないですか。

あなたは、自分の子供にもそんな人生を送ってもらいたいですか?それとも、自分の好きなことをして充実した人生を送っている姿を子供に見せ、子供たちも将来あなたと同じようになってほしいと思いませんか?

たとえそれが、稼ぎが今より減ったとしても、です。あなたが巨大企業のCEOであれ、アパートの管理人であれ、どのようにしてお金を稼ごうとも、みな最後は灰になるんです。だから、私はあなたに本気でいいます。

今一度、自分の人生を考え直してください。
あなたが自分の仕事、人生の目的や意味に満足していないならば、変えてください。

今よりも収入が減ったとしても、好きなことをする人生ならばいいではないですか。近所が大きい家や新しい車を買ったからってあなたもそれを買う必要はありません。周囲の人たちにあわせる必要はありません。肩書きとか他人の評価を気にしてはいけません。

人生の最後いん、自分の人生を振り返ったとき、実現できなかった夢、目指そうとさえしなかった目標、嫌いな仕事をするために無為に過ぎていった日々に後悔をしないでほしいのです。

お金を稼ぐことにあくせくしすぎて人生の意味を忘れないでください。人生は本当に短いのです。好きなことをして、それを誇りにしましょう。働いていない方は、その時間を愛する人たちを過ごすために使いましょう。

そして忘れないでください。あなたは生活費を稼いで死ぬためだけに生まれてきたのではありません。あなたは、人生の成功をつかむために生まれてきたのです。

オリジナル動画

こちらはオリジナルの動画です。彼の美しく、優しさのある音声が聞けます。動画自体にも字幕がついていますし、長い動画ではないので興味があればご覧になってください。

動画を見て思ったこと

さて、Robの話を聞いてどう思われましたか?

 

中身のない非現実的な美辞麗句を並べただけ?

今後のガイダンスになるメッセージ?

こんなのは言い古された絵空事で、真に受けて聞いてもロクなことがないと思われたかもしれません。

 

受け止め方は人それぞれでしょう。

しかし今の生き方に納得していなくて、本当は心の中でやりたいことがあるという方には強いメッセージとして響くのではないかなと思います。僕の場合、学生時代のいつもお金に困っていた頃にこんな話を聞いても一顧だにしなかったと思います。また20代前半の、初めて見つけた仕事を必死で覚えようとしていた頃にこれを聞いてもピンとこなかったと思います。

ですが今は、このまま食いっぱぐれないことを考えて、ただ毎月給料をもらい続けて会社に生き残り続ければいいという発想で、このままあと20年以上今と同じように働くのだろうか(そしてそれができるのだろうかとの不安)とモヤモヤしている時期だったため、余計に心に響いたのかもしれません。

ただ先ほども書いた通り、若い頃にこれを聞いたとしても素直な反応を示さなかったかもしれません。

しかし、若い方にも少しお伝えしたいことがあります。人間は皆、あっという間に歳を取ります。僕だってちょっと前までばフレッシュな新人だったのに、それが今や中年と呼ばれる年代になりました。まさに、光陰矢の如し、時間はあっという間に過ぎます。できるならば、まだ背負っている荷が軽いうちに、その仕事は自分がやりたいことかどうかを問い直してみるのは、長い人生において大きな意味があると思います。

僕は自分のことを真面目な人間だとは思っていませんが、世の中には非常に真面目で責任感にあふれた人が多くいます。真面目な方ほど、家族ができたり責任が増えるにしたがって自分を犠牲にして追い込む傾向があります。そうなると、人生の大半は社会的な責任を果たすだけに費やすことになるかもしれません。もちろん、社会的な責任を果たすのは重要なことですが、本当に今の方法でしか果たせないのか、考えてみる価値はあるのではないでしょうか。

コメントを紹介

最後に、オリジナルの動画に寄せられたコメントを一部紹介したいと思います。主にアメリカの方のコメントが多いと思われますが、アメリカ人だから楽観思考という単純な構図ではなく、日本に住む私たちと似たような悲観的な意見も多くあります。

※ 基本的には評価が高かったコメントをピックアップしています。

 

「まったくだよ。いつまでも会社の奴隷なんてごめんだ。オレは家族と友達を愛してる。一年前に母親を亡くしたんだが、過去10年は働きすぎていて母親にロクに会ってなかったんだ。そのクソっぷりを今でも悔やんでる。で、先日上司に退職するとメールで伝えた。人はオレがいい仕事をしていると思うかも知れないけどオレは恋人にも、兄弟姉妹、親戚、友人にも会えないんだぜ。人生ってのは働いて死ぬためじゃないだろ」

「いってることはわかるよ。でもどうしたらいいかわからないんだろ」

「コイツのいうことはユートピア(理想郷)の嘘っぱちだ」

「これは単純化しすぎだろ。いいたいことはわかるが現実的じゃないね」

「気をつけろよ・・・コイツのいうことを聞いてると歩道に寝てションベン臭い体で電柱柱相手に奇声をあげる人間になるかもな」

「これが悪いアドバイスだといってるヤツら、ちょっと聞け。文句をいうのはいいけど、なぜこの動画を見にきたんだ?彼は別に仕事をするなといってないし、お金が悪いともいってない。彼は、今が不幸ならその状況を変えろといっているだけだろ。みんながロックスターになれるわけじゃないし、だからと言ってみんながみんな最善を尽くして人生を生きなきゃいけない義務があるわけでもない。オレも今の状況を変えたいんだ。誰かにとってのいい仕事は、他の人にとっては地獄かもしれない。毎週40時間以上を捧げる仕事なら、それはなにか意味のあるものでなければダメなんだ。みんなハッピーになろうぜ」

「他所でみたもっといいアドバイスを紹介するよ・・・『もっといい仕事が見つかるまではやめるな!』」

「特権階級にいる人間だからこんなことを言えるんだ。大半の人は自分の好きなことを仕事にする余裕なんてないし、それを得るための時間も余裕もない。大半の人間はこのアドバイスを真に受けたら飢え死にするだろうね」

「オレの近所の人の話だけどさ。一人は給料も多くなく、まあ平均的な生活なんだけど、早く仕事を上がれてそのあと子供と遊んだり宿題を手伝ったりして幸せそうにしてるんだ。で、もう一つの家庭はさ、父親が仕事中毒。給料も役職も高くていい車に乗って裕福なライフスタイルなんだけど、子供は父親と接する機会もなく、父親からもらった小遣いでドラッグにハマってた。あれを見ると子育てとキャリアって共存できないって思うよ。オレも今は仕事人間になってしまって、好きなものをいくらでも買えるんだけど、結局使う暇も気力もなくて、そこら辺に放ってあるよ。30代半ばでまだ独身、恋人もいない。人生において何か前に進んでる気がしない。一度ゆっくりするべきなのかと思ってる」

「資本主義の搾取階級がもっと豊かになるには、オレたちが人生の一番いい時期をクソみたいな仕事に精を出さないといけないんだろ」

「役に立たん。非現実的。じゃあお前は今の仕事辞められるのかよ」

 

動画自体の高評価はかなり高いですが、コメント欄に寄せられた内容はなかなか辛辣なものが多いですね。たしかに、養うべき家族がいるのに、貯金もなく、次にやりたい仕事もそのためのスキルもなくいきなり仕事をやめれば困るのは当然でしょう。あんなことを言える人は、一つの仕事を辞めても次の食い扶持を探すことができる人や、すでに資産を築いている人ともいえます。なので僕はこの手の問答に答えは出ないと思います。聞いた人が何を感じ、あとはリスクを理解した上で行動に移すか移さないか、そこに正解はないと思います。

ただ途中で「子供は親の背を見て育つ」というロールモデル的な内容がありますが、僕はこれに関しては懐疑的です。子供の可能性というものを決して侮ることはできないと思います。子供は親の背中に憧れて真似ることもあれば、逆に親を反面教師にして違う人間になることもあります。そのため、子供の将来のために親が自由を貫くべきという考えは少し違うかなと思います。そんな回りくどい言い訳をつけずとも、親だって一人の個人であり、子供と同様にごく限られた短い人生の時間を生きているのです。なればこそ、親だって自分のやりたいことをやるべきだし、その権利は尊重されるべきというのが僕の考えです。その上で、自分を犠牲にしてでも子供のために捧げたいという選択もあるでしょう。それはそうしたい人がそうしているだけなのです。

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