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「自分の人生で何をなすべきか?」Charlie Parker(英・映画監督)のスピーチ

2019年1月9日

「自分の人生において何をするべきか」

その答えを早くして見つけることの意味と、そのための手助けとなる自分の心の声を聞くための方法を、イギリスの若き映画監督、Charlie Parkerが行ったスピーチを紹介したいと思います。オリジナルのスピーチはTED TalksのスピーチとしてYouTubeに公開されています(動画へのリンクはページ下部に掲載しています)。

Charlie Parker氏は若くして映画を作りたいという自分の夢を明確に見つけ、24歳という若さで自身の映画会社を持ち、世に映画を送り出しています。しかしその夢の実現を支えた土台のは、自分の本当にやりたいことを真剣に見つけ続け、不安や疑念に負けずに信じ続けた信念にあるようです。スピーチにおいて、Charlesは自分のやりたいことを見つけ出す方法、「夢なんか叶わない」と道を遮る「もう一人の自分」をはねのける具体的な方法を紹介しています。

「自分の人生、何をなすべきか?」(和訳文)

皆さんに質問があります。

「あなたは何になりたいですか?」

これまでに幾度となくこの質問を受けてきたことでしょう。

私も何度となく聞かれました。4歳の私は「何になりたいか」と聞かれて「海賊になる!」と答えたものです。

あなたが4歳の頃、何になりたかったか覚えていますか?

ええ、昔のことですし忘れてしまったかもしれません。そこでちょっとした調査を行いました。

彼女は私の姉なのですが、彼女はロンドンの学校で3歳から4際の子供たちに教えています。

姉にお願いして、教室の子供達に「何になりたいか」聞いてもらいました。その答えを見てみましょう。

最初の答えは「大きくなったらお姫様になりたい」でした。これはみなさんも聞いたことがあるでしょう。

次の答えは「私は歯の妖精(※)になる」でした。

(※ 西洋では抜けた乳歯を枕元に置いて寝ると、歯の妖精がその歯をもらいにきて、代わりにプレゼントを残していくという言い伝えがあるそうです)

お姫様と歯の妖精、どちらが現実的なのでしょうね。

3番目は「アイアンマン!」だそうです。

4番目は「Xファクター(※イギリスのオーディション番組)に出る」。私が子供の頃はありませんでしたね。

おとぎ話の世界の夢もありますが、Xファクターに関していえば、これまでに出演した人数はかなり多いのではないでしょうか。

さて、私はこの回答自体にはあまり関心がなかったのですが、子供たちの質問への答え方が非常に面白いと思いました。わかりやすいように強調してみました。

みな「〜になる」という言葉で回答しているのです。「〜になりたい」とは言っていませんし、「できたら・・・」とも言っていません。「アイアンマン!」と答えた子供は確固たる確信を持って答えています。

そこに疑いなどないのです。

賭けてもいいですが、いや、やっぱり負けたら払いきれないので本当にお金を賭けるのはやめておきますが、冒頭で尋ねた質問を覚えていますか?

「何になりたいですか?」という質問です。

あなたは心の中でこの質問に答えたと思いますが、その答えは「私は〜になりたい」という答えだったのではないでしょうか?

もっといいましょうか。

中には「〜になりたい」という言葉すら使わなかった人もいるでしょう。

「わからない」と答えた人もいるでしょう。

「わからない」というのはよくある回答です。自分の人生でしたいことがわからないという意味でしょうか。

おそらく、やりたいことはあるけど「私は〜になる」と自信を持っていえるほど現実味がないからそういっているのではないでしょうか。

もしくは、「映画スターになりたい!」といったらもう絶対映画スターにはなれないという迷信みたいなものがあるのかもしれません。

さて先ほどの「何になりたいですか?」という質問ですが、じつは子供だけではなく大人に聞いてみました

ここでその結果を見てみましょう。質問はredditというウェブサイトで行いました。redditをご存知の方も多いと思いますが、まあFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアと似たようなものです。大きな違いは匿名で投稿できることです。

匿名であれば、人は他人の意見を気にせずに自分に正直になれると思うので、この匿名性というのは重要なポイントでした。

そこでこんな質問をしました。

質問:あなたは何になりたいですか?

TED Talkの準備のためにこの質問をしています。ぼんやりとでもいいので正直にお答えください。分からなければそのように回答してください!

インターネット上での質問なので、子供向けの質問とは違って質問をする目的などを付け加えてあります。

 

では回答を見ましょう。

最初の答えから。

私は小さな農家になりたい。機械ではなく馬を使って、作物を近所の人と交換する。 ハチミツを集めて、太陽光で家の電気をまかなう。ゆっくりと、静かに、世界をより良い場所に変えていきたい。でも、そんなことは不可能でしょう。農業が近代化されたこの時代では夢のままで終わるのでしょう

2番目の回答はこちら。

アニメーター。生まれてこの方アニメが大好きなんです!ただ・・・私には芸術のセンスがないんです

3番目の回答に行きましょう。

世界をいい方向に変えたい、大きなスケールで。やり方はそこまで重要ではないんです。

すみません。先ほどの私の回答は具体的でなかったので削除します。

大人の回答の仕方には、子供と同様にパターンがあります。大人の回答から前後関係を省いていくと、最終的にはどれも同じ回答になるのです。

もちろんみな違う書き出し方で、選んでいる言葉も違います。ですが最後は同じ結論なのです。

私の方で表現を書き換えてみました。これで私のいうパターンが見えてくるのではないでしょうか?

順番に見ていきましょう。

回答1

「私は農家になりたい、でもなれない」

回答2

「私はアニメーターになりたい、でもなれない」

回答1

「私は世界にいい影響を与えたい、でもそんなことを言うべきじゃなかった」

ご覧ください。結局はみな「自分のなりたいもの」にはなれないと私に説得しているかのようです。これは匿名の回答なので、彼らからすれば私は完全に赤の他人です。それにも関わらずこのように消極的な回答を選択しています。

これはどういう意味なのでしょうか?おそらく、自分のなりたいものは現実的ではないということなのでしょう。でもわからないのは、4歳児は「アイアンマン!」と断言したのに、この大人の最初の方は農家になりたいといい、でもそれは夢で不可能だというのです。

世界中にたくさんの農家がいますよね。農家になるのは実現不可能な夢なのでしょうか?

「アイアンマンになる!」と断言した4歳児は、いったいどの時点で「もしできたら農家になりたい」と控えめに答える大人になったのでしょうか。

これは社会的な条件付けによるものではないかと思います。社会的な条件付けとは、育った環境や自分自身の経験などによって意思決定に影響を与えるというものです。たとえば、何かをしたことによってもたらされた結果が好ましいものではなかったとき、人はそれを「過ち」と分類します。そして次はもう同じことをしないようになります。これは社会的な条件付けの一例ですが、私の持論では、人は歳に比例して願望や期待感が小さくなります。

これは13歳の時の私です。

皆さんの考えていること、わかりますよ。ええ、当時の私はファッションの先駆者だったのです。赤と青の髪ですが、私はこれが流行する2年前にやっていましたからね。

ちなみにこの頃、「海賊になりたい」という夢はすでにドブに放り込んでしまっていました。

そして今度は、バイオリニストになりたいという夢がありました。

バイオリンのレッスンがあって先生もいたのですが、問題はバイオリンのクラスが英語の授業の時間と重なっていたのです。

そうなんです。これは野心溢れた選択ではなく、英語の授業から逃げたくてやっていたことなのです。結局、英語の先生にそれがバレてしまい、バイオリンの授業はお昼休みに移動することになってしまったのです・・・ あんまりです、私にとってお昼休みは一番好きな時間だったのに。そこでバイオリンはさっさとあきらめてしまいました。

さて次は感受性豊かな16歳の頃へ時間を進めましょう。熟成したワインのように私のファッションセンスも冴えわたっていますね。

まるでスケートボードのスクールから逃げ出してきた子供みたいです。

恋人もおらず、時間を持て余していたのでテレビゲームに明け暮れていました。

子供の頃の私はクリエイティブで想像力豊かな子供でした。まあ今もそうだと思いたいものですが。当時は、いろんな物語やキャラクターなどを想像していたので、ある時ふと思いました。

「テレビゲームばかりやっていて、物語を考えるのも好き。この二つを組み合わせたら、自分のやりたいことができるぞ」と。

それはゲームデザイナーというキャリアです。天才的発想です。

皆さんご存知と思いますが、ソフトウェアを作るには、当然プログラムを勉強しないといけません。そこで私はBasicという名前のプログラムを勉強しようとしました。ベーシックという名前から想像がつくかと思いますが、これは簡単な部類のプログラム言語です。

しかしこれは自分の人生でも最悪の、気が滅入ることでした。これはあと100段はあるハシゴの最初の1段目です。この最初のステップすら登れない人が、どうやったらハシゴを上まで登りきれるでしょうか?

ここで私の3番目の夢も死に絶えました。

さらに早送りして、17歳まで進みましょう。私の頭は文字通り砂の中にありました。

これまでに数々の夢をすべて断念してきました。

なのに学校では「チャーリー、お前に何になりたいんだ?何をしたいんだ?」なんてイヤミったらしく聞いてくるのです。

この質問に答えることはできませんでした。誰が私を助けられるでしょうか?

キャリアアドバイザー?親?友達?

誰も助けてくれることはできません、だってそうでしょう?

誰も私のやりたいことを知らないからです。自分は何をしたいのか、それは自分だけが知っています。問題は、それを声に出して言うことができなかったのです。

だから私に必要だったのは、自分自身を変えることだったのです。

 

ここからは、皆さんも一緒に参加してもらって、私が「視覚化のエクササイズ(visualization exercise)」と呼んでいるものを実践したいと思います。

私はこれを自分の人生において何度もやってきました。

このエクササイズが、冒頭の「あなたは何になりたいか?」を答えるヒントになると思います。

話をわかりやすくするために、二人のキャラクターを作りました。自分の心を視覚化するためにこれらのキャラクターを一緒に思い描いてください。

最初のキャラクターは、あなたの「内なる声」です。

彼はいいやつです。彼は、あなたが好きなことと好きでないことをあなたに教えてくれます。彼はあなたの心の中にいて、クラシック音楽は心をなだめてくれ、エレキ音楽はエネルギーを与えてくれ、高いところは怖くて、子猫は可愛いと教えてくれます。

彼は、あなたが好きなものにたどり着くための鍵を握っています。それはあなたがしたいことであり、あなたがなりたい自分です。

しかしあなたは「内なる声」と通信をすることができません。なぜなら、あなたの心の中にはもう一人「内なる疑念」というキャラクターがいて、彼が「内なる声」との通信チャネルを妨害しているのです。

「内なる疑念」はイヤなヤツです。

彼はあなたの心の中にバリアを作り出します。あれこれと言い訳を作り出し、あなたが好きなことをしないように仕向けます。

「内なる疑念」は、クラシック音楽はダサくてエレキ音楽は退屈、高所は危険で子猫は金がかかると言って、「内なる疑念」と「内なる声」はいつも衝突しているのです。

ですから、このエクササイズをやるときはあなたの「内なる疑念」を無視して欲しいのです。

「内なる疑念」のことは忘れてください。そして「内なる声」に耳を傾けるのです。

では目を閉じて、鏡に映った自分自身を想像してください。

鏡の中の自分と目を合わせてみてください。映っているのはあなた自身です。

じつはこれは特別な鏡です。映っているのは単なる自分自身ではありません。

あなたがみているのは、異次元への入り口です。そこにいるのは別のあなたなのです。

自分の頭から心を取り出して、鏡の中へ浮遊してください。

あなたの心は、もう一人のあなたの中へ入っていきます。

あなたは鏡の中にいて、鏡の外の自分自身をみています。見えますか?

ここで、あなたがいる方の世界は、私たちがいる世界と同じ世界なのですが、一つだけ違うことがあります。

このトークの後、ラジオ放送が流れます。

その放送では、世界はこれから終わると言われます。隕石が地球に衝突して全ての生物は死に絶えます。地下に潜むこともロケットで逃げる時間もありません、みんな死ぬのです。

何の救いもない話ですみません、でもこれには意味があるのです。

ここであなたに考えてもらいたいことがあります。それは、あなたが最後の2週間に何をするかではなく、逆に何を悔やむかなのです。

逃れようのない死の前に、あなたは何を悔やむのか。

たったの2週間です。待ちわびていて見れなかったスターウォーズの新作?それはたしかに悔やまれますね。

このエクササイズをテンプレートにしてみてください。他のシナリオを想像してもいいのですが、やって欲しいのは、あなたが人生において何を一番楽しんでいるのか、それを探し出してもらいたいのです。

私が17歳の時、このエクササイズを何度もやりました。

お金持ちになった自分を想像しました。宝くじが当たって大富豪になったらどうしようかと。

私はそのお金を使って映画のスタジオを買い、そこでいつも自分が思い描いていたストーリーを映画にしました。

さらに有名になった自分自身も想像しました。

それをつないでいくと、映画を作ることで有名になった自分がいました。

こうしてみると、映画という同じテーマを繰り返しているのに気づきます。

 

「映画を作りたい」

 

これが私の答えだったのです。

じつを言うと、映画を作りたいという答えを私はずっと前から知っていたのです。

しかし問題は、内なる疑念が「そんなのは不可能だ、おとぎ話の夢だ」というのです。農家になるのが夢だと回答した方と同じように。私も、映画製作に関して同じように思っていたのです。

そして今、皆さんの前に立っているのは24歳のチャーリーです。私が何をしているかご存知ですか?

私は自分の映画会社を持っています。映画業界に身を置き、自分の作った映画を世に送り出しています。

これが私がずっとやりたかったことなのです。

なのに私は自分を信じることができずに、自分の声を無視してきました。

自分の疑念を無視して、内なる声に耳を傾けるようになれば、自分の時間はあと2週間しか残されていないのに、なぜ自分のしたいことを追いかけないのか?どうしてできるかできないかを心配するのか?どうしてすぐに実行に移さないのか?そう考えることができるようになります。

もし自分の夢を追うことさえしなければ、死ぬときにそのことを後悔するでしょう。

このトークの締めくくりに、この言葉を贈りたいと思います。

多くの人がなりたい自分になれない最大の理由は、自分が何になりたいかを知らないからだ。

T. Harv Eker

内なる声と通信して、それを外に向けた声にしていくのです。早くしてそれをできるようになれば、早くして自分が何になりたいかを知ることができます。

そして、早くして何になりたいかを知れば、早くしてその夢を現実へと変えることができるのです。

ありがとうございました。

オリジナル動画(YouTube)

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