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ビデオ会議で消耗せず生産性を最大化させるコツ

新型コロナウィルスの影響で利用頻度が一気に増えたWeb会議。

過去10年以上、僕は世界各国に分散されたチームとの仕事をしていて、チームメンバーとのやりとりのほとんどがWeb会議という環境でした。その経験やチームメンバーがやっていたことを踏まえ、ビデオ会議で消耗せずにほどよく付き合う方法と、仕事の効率性を高める方法を紹介したいと思います。

ビデオカメラを強制しないこと

互いの距離感が縮まるから、なんていってビデオカメラをオンにしてお互いの顔を見えるようにして会議をしている人はいませんか。もしいたらすぐにやめましょう。

フォーマルな服を着せ、メークをさせて、壁の前に座らせてビデオで相手の顔を確認したからといって生産性が上がるわけでもなく、むしろ時間・お金・帯域の無駄遣いになるだけです。

僕は過去10年以上、国内外の顧客、上司、チームメンバーなどとおそらく数千回以上はウェブ会議に参加してきましたが、ビデオカメラをオンにするように要求されたことはただの一度もありませんでした。

もちろん会議の性質によってはビデオが有効なこともあると思いますが、ほとんどの社内ミーティングなどは顔を見る必要もありません。

僕自身は過去に数回だけ、気心の知れたチームメイトと話すときに自発的にビデオカメラをオンにしたことはありますが、それも仕事の必要のためでなく、飼い犬を見せっこするとか、そんな目的でした。

自らすすんでビデオカメラをオンにする人を止める必要はありませんが、したくない人に強制するのはやめておきましょう。これはリーダーが「意味のないからやめよう」といえばすむので、明日からでも実行できるはずです。

そして参加者の顔を確認し合うよりも、司会者のパソコンの画面共有でもして、プレゼンテーション、スケジュール表、議事録、プロジェクト管理ツールの画面自体を参加者全員で見ながら会話をした方がよっぽど生産的だと思います。

議題を明確にして臨む

会議が終わったときの成果(アウトプット)を明確にして、それを招待メールと会議前に確認して、会議をなるべく短時間に済ませる努力をしましょう。

しかし実際には、個別の問題についての細部に立ち入った議論が始まったりして会議が長引くことがあります。

当事者にとっては有益な議論であっても、他の人にとっては時間のムダになってしまうので、長引くと思われた時点でその話題をやめさせ、別途当事者のみで話し合うように促しましょう。

ビデオを強制しないWeb会議ならば、関係ない人たちはミュートした状態で別の作業をできてしまうのですが、それが慢性化してしまうと、全員ミュートで参加度の低い会議になってしまうので注意が必要です。

そして当初の目的を達したら予定時間前であっても終了しましょう。参加者は別のタスクを開始できます。

一回こっきりの失敗が許されない顧客やプレスとのミーティングとかならともかく、定例的な内部ミーティングとかに「念のため」という理由で多くの人を招待するのは禁物です。

よくわからないけど参加し、なにも発言せずに終わる会議ほどやる気を削いでストレスがたまるものはありません。必要最小限の人だけで集まり、それ以外の人は必要に応じて参加依頼をするのがベストだと思います。

これをやると誰からも必要とされない人が浮き彫りになるという議論もありますが、それはそれで仕方のないことだと思います。もし今の仕事が必要ならば自ら関与を増やす努力も必要なのでしょう。

接続トラブルに備える方法

基本的には自宅のブロードバンド回線から接続していると思いますが、突然つながらなくなることもあります。

社内会議なら大した問題ではないですが、顧客との会議中に回線トラブルがあると厄介です。そんな時はスマホを手元に用意しておき、ブロードバンド回線がおかしくなったらすぐにスマホのWiFi経由で接続できるようにしておきましょう。

電話回線の利用は要注意

システムによっては通常の電話から音声接続することができます。フリーダイヤルがあるので、電話代もかからないと思いきや、最終的には会社に利用料が請求されます。

WebExなどは自分の持っている電話に発信してきて、電話を受けるだけで会議に音声接続してくれるシステムもありますが、電話を受ける時はお金がかからないように見えて、その料金は最終的に勤務先が請求されます。しかも外国からの国際通話になっていたりするのでその点も要注意です。

一昔前まではネット経由の音声接続は品質が悪かったのですが、今ではそんなことは言われなくなりましたので、まずはインターネット経由で音声接続をして、どうしても音声品質に問題がある時だけ電話回線を使いましょう。

録画機能はむやみに使わない

Web会議には録画機能がありますが、これは用途を絞って使いましょう。

Web会議のシステムにもよりますが、録画データの保管は有料で、大量の録画データを保存すると追加料金が発生することもあります。

話題を絞り込んだナレッジトランスファー(KT)や情報伝達(TOI - transfer of information)といった説明会やトレーニング的なものは録画して後から見返せるようにするのはメリットがありますが、日常的に会議を録画するとかなりのボリュームになってしまうので、要所要所に限定しておきましょう。

ストレスがたまらない仕組みでトータル生産性の最大化を

以上、Web会議の生産性を高めるコツを紹介しましたが、これらはWeb会議自体だけでなく、仕事、プライベートな環境までを含めた全体的な考えです。

あえてほどほどの「ゆるさ」にすることでムダを省き、そして働く側も柔軟性の高い働き方に感謝をしてより高い成果を出すことができれたら、それが会社と働く人の両方にってのWIn-Winといえるでしょう。

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