海外旅行の楽しみといえば、その土地でしか見れない景色や食べもの、そこでしかできないアクティビティや現地の人との交流などさまざまですが、楽しみの一つにはショッピングもくるのではないでしょうか?
たとえばアメリカはアウトレットモールが非常に充実していて、(日本とは違い)価格も本当にアウトレット価格でお手頃な値段でいろんなものが買えて嬉しいかぎりです。しかし海外でショッピングをすると日本とは勝手が違い戸惑うこともあります。今回はショッピングの最中に聞かれて不意を突かれた質問をいくつか紹介します。
How's it going? What's going on?
洋服のお店などに入ると店員さんが上のようなフレーズでフレンドリーに挨拶をしてきます。
日本の
「いらっしゃいませぇ〜」
「どうぜお手にとってご覧くださいませぇ〜」
と同じノリなのですが、不意に自分の調子を聞かれると焦ります。
しかしアメリカではこれらの質問は単なる挨拶に過ぎないので「Good」とか「Not bad」と答えておけばいいのですが、慣れていないとこれだけであたふたしてしまいます。
Was anyone helping you today?
次はレジでお会計をしていると不意に聞かれるこの質問。僕は初めて聞かれたときわけがわかりませんでした。相手の言っている内容は聞き取れていたのですが、それでも意味不明でした。
「『誰かがあなたを助けていましたか?』って聞いたんだよね?でもそんなことを聞いて何になるの?何か聞き間違えたのか?」
と不思議に思い、どぎまぎしていました。
あとでわかったことは、アメリカでは販売員に対するコミッション(歩合)があることが多く、この質問は誰にコミッションを払うべきかと聞いていたのです。つまりレジの人は、言葉通りに誰が僕の買い物を手助けしたかを知りたがっていたのです
なので買い物をするときは、世話をしてくれた人の特徴や名前を覚えておきましょう。そして会計の時に「Was anyone helping you today?」と聞かれたら、世話をしてくれた人の名前または特徴をレジの人に伝えましょう。
回答例
- Yes, that guy with blue shirt (はい、あの青いシャツの男性です)
- Yes, Kerry over there (はい、あそこにいるKerryさんです)
- No (いいえ)
What's your zip code?
「郵便番号は何ですか?」
これも会計時によく聞かれる質問です。
これはクレジットカードで支払いをするタイミングでよく聞かれます。しかしこれはクレジットカードの決済をするために郵便番号が必要になるわけではありません。クレジットカードを使って支払いをするとお店にカード所有者の名前が伝わります。しかし名前だけではあまり個人情報を特定するのには役に立たないそうですが、ここに郵便番号が加わると一気に情報の価値が上がるそうです。
名前と郵便番号までわかればその他の個人情報を特定することができ、それを自社のマーケティングに利用する会社もあれば、その情報を第三者に売り飛ばしてしまう会社もあるそうです。
もっとも海外旅行で訪れている時は郵便番号を聞かれても意味がないので
- I live outside the U.S. (私はアメリカに住んでいません)
と答えればいいでしょう。もっともアメリカに住んでいたとしても、これは自分のプライバシーに直結する情報なので単純に拒否するのもいいでしょう。
- No thanks. (けっこうです)
- That's ok. (大丈夫です)
- Sorry, I don't give out my zip code. (郵便番号はいいたくありません)
郵便番号以外にも住所や電話番号、メールアドレスなどを尋ねてくるお店もけっこうありました。僕は郵便番号くらいならばと答えていましたが、それ以外は面倒なので上のフレーズで断っていました。
Would you like to sign up for 〜?
「〜に申し込みますか?」
空欄にはショップの会員など特典を得られる何かであることがほとんどです。
日本でも「スタンプカードを作りますか?」とよく聞かれますが、それと同じノリです。何を言われているかわからないと思ったらそれは何かのメンバーズカードの勧誘かもしれません。これも
- No thanks. (けっこうです)
- That's ok. (大丈夫です)
で断っておけば大丈夫です。よくわからずにYesとか言ってしまうと個人情報をあれこれ聞かれるので大変ですしね。
What's your name?
これはスターバックスなどで不意に聞かれる質問です。
外国のスターバックスでは、注文時に客の名前を聞くのが普通です。店員さんは聞いた名前をカップに書き、作る人に渡します。注文した飲み物ができたらその客を呼び出すためです。
これも初めて聞いた時は
「名前?なぜ自分の名前が聞きたいんだ??もしかして何か聞き間違えたて勘違いしている???」
と戸惑ってしまいました。
質問は額面通りに名前を聞きたいだけなので、普通にファーストネームを伝えましょう。外国人は日本人の名前を聞き慣れていないので、「スペルは?」と聞き返されることもあります。面倒な場合は短いニックネームを伝えましょう。それでも面倒な場合は、適当な英語圏の人の名前を伝えても問題ありません。
First name and last initial?
これもお店によっては聞かれる質問で、ファーストネームとラストネームのイニシャル(頭文字)を聞かれています。
つまり名前がJohn Doeならば
John D
となります。ファーストネームだけだと重複しやすい時はラストネームのイニシャルまで答えるという趣旨です。僕が大好きだった人気のハンバーガー店はこのスタイルで注文を管理していました。相手が誰であろうと皆平等にファーストネームとラストイニシャルを聞き出され、注文したハンバーガーが完成すると大きな声で呼び出されます。
「John, D!!! Time to eat!!!!」(John D!!!メシの時間だ!!!!)
と店員が大声で客を呼び出すと、現れたのはいかにも企業の重役っぽい人が。日本ならば考えられない光景に、見ているこちらがドキドキしていると… そのお客さんは何食わぬ顔でハンバーガーを受け取る光景をみて、いかにもアメリカっぽいなぁと思ったものです。
John Doeさん
ちなみに文中で使ったJohn Doe(ジョン・ドウ)という名前ですが、この名前は架空の名前としてよく使われる名前です。日本の「山田太郎」みたいな感じでよく使われます。
まとめ
以上、僕自身がお店で意表を突かれた質問を集めてみました。事前知識があれば
「こういう質問をされるんだな」
と冷静に対応できますが、質問の意図を知らないと戸惑ってしまいそうな質問もあったのではないでしょうか?
質問自体はそこまで難しい英語ではないので、なんとか聞き取れるとは思いますが、本文で説明したようなアメリカの文化や商慣習に対する予備知識がないと「なんでこんなことを聞くんだろう?」、さらには「もしかして聞き間違えているのかも?」と不安になってしまい、お地蔵さんのように固まってしまうパターンに陥りやすいものです。
海外、特にアメリカに行く方はぜひこの質問集をおさらいしてから出かけましょう(^_^)