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チェンマイの大気汚染が世界ワーストに

タイのチェンマイが大気汚染指数で世界ワーストとなったそうです。

今日、なんとなくタイ風ラーメンのお店で食事をしていたら、お店の従業員がみんなマスクを使っていたんです。そういえば、妻の上の子も最近外ではマスクを使っています。この前風邪をひいていたからその関係かなと思いましたが、どうも違うようです…

夜、家に帰ってから「最近みんなマスクしてるよね」みたいな話をしたら、チェンマイの大気汚染に関するニュースのことを教えてもらいました。

「世界一なんて大げさな」と思いニュースを見てみると、事実でした… ニュースの見出しをいくつか紹介しましょう

  • 大気汚染:北部チェンマイが世界最悪に (PJA NEWS)
  • チェンマイ世界一汚い都市に (ニフティニュース)
  • タイの大気汚染 バンコク首都圏で再び悪化 北部チェンマイも (newsclip.be)
  • タイ北部の大気汚染 メーサイで「健康に危険」 (newsclip.be)

健康に影響があるレベルだったとは…何も知らずに普通に窓全開で過ごしていました。

AirVisualというサイトでは世界の大気汚染の状況をみることができます。

 

はい、チェンマイが世界一位になっていますね。

さらに地球儀で空気の流れが見れるAirVisualEarthでみると…はいタイの北部あたりを中心に真っ赤ですね。日本は緑で何よりですね…

https://www.airvisual.com

乾季はとことん雨が降らない

実はチェンマイは毎年2月から3月が一番空気が悪い季節なのです。

チェンマイは11月のロイクラトン(灯籠流し)の時期から乾季に入り、4月くらいまで全く雨が降りません。これを書いているのは2019年3月15日ですが、2019年に入ってから今日までただの一度も雨が降っていません。

タイは、雨季と乾季がはっきりと分かれていて、雨季は毎日のように雨が降ります。といっても一日中降り続けるわけではなく、毎日短時間雨が降るという感じです。逆に乾季になると、とにかく雨が降りません。もう金輪際降りません。雨が降らない時期が何ヶ月も続くので、水不足に見舞われることもあります。

雨が降ることで大気中のチリやホコリが洗い流され空気がスッキリするのですが、何ヶ月も雨が降らないとどんどん汚染物質が空に溜まっていくかのようです。

また、チェンマイは盆地のような地形であるため、大気が滞留しやすく、汚れた空気もそこに留まりやすいそうです。

野焼きによる煙害

ただでさえ空気が悪い時期に山の中で野焼きをする人がいます。なぜ野焼きをするのかというと、雨季を控えて農作業を準備をするために草を燃やして処分したり、焼いた後の物質がこれから育てる作物の肥料になったり、害虫を駆除するなどのメリットがあるそうです。

農家としてはそれでもいいかもしれませんが、これは街全体に大気汚染をもたらします。上で書いたように、チェンマイは盆地のような地形の中にあるため、野焼きで発生した煙や粉塵、汚染した空気が上空に留まりやすいそうです。

政府も野焼きを禁止していますが、交通が悪い山奥で行われるので取締りの手が届かない現状もあり、いたちごっこだそうです。

ニュースによると、これに加え今年は山火事も発生しているために状況が悪化しているそうです。

視界が悪い!

乾季が続くと、日を追うごとに視界が悪くなるのを感じます。

具体的には、

  • 晴れているのに空が白い
  • 空気が淀んでいるので遠くまで見渡せない
  • 太陽が霞んで大きく見える

などを感じます。

空が白くても日常生活に影響はないといえばないのですが…さすがに健康上の影響も出るレベルだそうなので軽視はできないですね。

つい先日は、大気汚染のためにチェンマイ大学が二日間休校となったそうです。バンコクで学校が休校というニュースは知っていましたが、チェンマイでも同じことになっているとは…

雨が降れば解消するのか?

この淀んだ空気をキレイにしてくれるのは恵みの雨しかないのでしょうか。

しかしここの乾季は本当に雨が降りません。過去の経験では3月の終わりくらいに少し雨が降り、4月以降は徐々に雨が降るようになり、5月以降は雨季という感じなので、その時期が来るまで待つしかないのでしょうね。

僕がチェンマイに来たばかりの頃(といっても7~8年前)、強い雨が降ったり強風が吹いただけで停電するわ、水は止まるわ(水は電気で地下水をくみ上げているので停電するとトイレも入れません)、雨が降ると道路が水びたしになるわ、インターネットはしょっちゅう止まるわ、と生活のインフラからして不安定でした。

全ての問題が解消したわけではありませんが、ここ2年ほどは電気やインターネットはかなりの安定感を感じます。なので、大気汚染に関しても政府が本腰を入れて対応すればよくなると信じたいものです。タイはメンツにこだわる一面もあるので、世界ワーストの汚名を返上するために今後の対策に期待したいと思います。

とはいえ、今年の大気汚染はすでに差し迫った健康リスクなので、マスク、うがいなど、自分でできる自己防衛をする必要もありますよね。

事実、今年(2019年)は今までで一番マスク使用率が高いと感じています。タイ人はマスクなんかしないと思っていましたが、さすがに健康にも影響が出るレベルとなれば使いますよね。

僕はあまりに無関心で何も対策をしていなかったので反省です… そういえば外の空気がなんか煙くさいなと感じることは度々ありましたが、毎年のことなので少し甘く見すぎていたようです… 

健康に気をつけてタイ生活を楽しんでいきましょう!

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